小堀球美子の相続コラム

相続コラム‘ほっとぶれいく’実録!弁護士に依頼したら?!その3

YKさんの、兄に対する母の預金を使い込んだことによる返還請求訴訟では、兄の代理人は、確かに兄が預金を下ろしたが、母が兄へ贈与したものだ、と主張しました。

兄が下ろした事実に対して、贈与は兄が立証するべきか。

否です。YKさんが、兄に贈与がなかったことを証明しないとなりません。兄の代理人は、このことにこだわって、贈与を否定する事実をYKさんが証明するべきだと言って、あまり贈与の事情を説明しません。

裁判所は、理屈はそうだが、贈与の状況など裁判所も把握できないと判断できない、と言って、兄側に贈与の事情の説明を釈明しました。

このように、確かに、立証責任の建前はあるけれども、事実上、立証責任を負わない側に、説明が求められる場面が少なくありません。

2016-02-02|タグ:

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