小堀球美子の相続コラム

不当利得返還請求

何度も書いているのですが、相続財産である預金を、相続開始前後、法定相続人の一人が下ろしていることはよくあります。
このとき、相続開始前は、被相続人に無断で預金を下ろしたとして、被相続人がその者に不当利得返還請求ないし、不法行為による損害賠償請求ができ、相続が開始すると法定相続人がこれらの権利を相続したとして行使が可能です。
相続開始後は、預金は法定相続人が相続分に応じて承継するので、それを超えて利得した分について、他の法定相続人は、不当利得ないし不法行為の請求が可能です。
不当利得か不法行為かですが、一番の違いは時効です。前者は行為の日から10年、後者は行為を知ったときから3年で時効にかかります。立証の困難さは同じと言っていいと思います。
これは本当によくある事案で、当事務所でも新しい依頼が来ると、「使った人」か「使われた人か」で2分することができるほどです。
特に、相続開始前の使い込みは3年以上前のことが普通ですから、時効の問題があるとして、不当利得返還請求で訴訟提起することのほうが多いと言えます。

2011-02-23|タグ:

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