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相続コラム

相続コラム~となりの遺産分割、手続き編「5遺産分割と一部分割」

相続コラム~となりの遺産分割手続き編「5遺産分割と一部分割」

遺産分割は遺産の範囲を明確にしたうえで、全部について解決を図るのが望ましいです。
ただ、相続税の申告期限の都合上、一部でも早く分割したいという理由がある(相続税の納付原資確保のため、分けやすい預貯金だけ先に分ける)、とか、遺産の範囲に争いがあって、それを除く遺産だけ先に分ける理由があるとか言う場合には、一部分割も許されます。
これは、平成30年3月の相続法改正により、一部分割も許されると改めて明らかに定められたもので、それ以前も裁判所において解釈で許されていました。たとえば、一部分割をしてしまって後悔している人が、先にした遺産分割は一部分割で無効だと言っても、その必要性と許容性があれば、その無効の主張は退けられたのです。
上記のような一部分割の必要性があるとき、ほかの共同相続人の利益を害しないときという許容性の要件を満たせば、一部分割も認められます。
この改正を受けて、家庭裁判所は、遺産分割申立書に、先に一部分割が行われたか記入する欄が設けられました。

具体的事例としては、先に書いたとおり、相続税の申告期限は相続開始から10ヶ月なので、不動産の評価や未公開株式の評価に争いがある、特別受益や寄与分の主張に争いがあるなどのケースでは、とても遺産分割が10ヶ月以内に終わらないので、分けやすい遺産から分けてしまい、相続税の納付金を確保するというようなケースに必要性があります。
問題は、それを許して、ほかの共同相続人の利益を害しないかの許容性があるかです。
預貯金が2000万円、不動産が1000万円、法定相続人は兄弟2人で、兄に特別受益2000万円があると争われているとき。全体で解決するとすると、2000万円+1000万円+
2000万円がみなし相続財産です。5000万円÷2=2500万円が兄と弟それぞれの取り分だけど、兄に特別受益が認められると、兄は2500万円-2000万円=500万円しか現実の遺産からもらえないことになります。ところが、先に2000万円の預貯金を1000万円ずつ分けてしまうと、特別受益まで見越した場合兄は取り過ぎで、弟の利益を害することになってしまいます。ですので、先に預貯金を法定相続分で一部分割する分割の方法は許されないことになるのです。
このような一部分割は弟がするはずはなく、なぜ問題になるのか、机の上での空論ではないかとも思えます。ただ、弟には相続税に対する絶対的な資金不足があって、兄があとで特別受益が認定されたらその手当は現金でするよ、などと言っている場合が考えられます。裁判所は、兄弟合意しているからとこのような一部分割の申出があったときには、兄のその手当が現実的かどうか検討することになるのだと思います。

2020-06-15|タグ:

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