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相続コラム

相続法改正~恋しさとせつなさと心強さを~3一部分割

【一部分割(せつないね)】

たとえば、遺産である不動産について良い買い手があるので、早期に売りたい、しかし、特別受益や寄与分を主張する法定相続人もいるので、全体の遺産分割は時間をかけて行う必要があるなどのケースでは、先に不動産についての分割を先行させたいことがあります。

こうした「一部分割」は法改正以前も実務で行われていたのですが、今回の法改正で条文上の根拠を得ました。

家裁で用意している遺産分割調停申立書の書式にも、一部分割が先行しているかのチェックを入れる項目が設けられています。

ただ、先に大きな遺産を分けてしまって、あとで特別受益や寄与分の精算ができないような事態にならないように、改正法は、遺産の一部分割をすることによって他の共同相続人の利益を害するおそれがある場合には、一部分割は認められないと定めています(許容性)。

ある事件で、こちらは一部分割を求めて調停を申し立てました。すると、相手方は全部分割を求めて調停を申し立て、両事件は併合されました。

すると、全体の財産が審判の対象になるので、上記の許容性が認められても、一部分割は認められないという事態になってしまいました。

こうしてみると、今後、相手が一部分割を求めて調停を起こし、許容性も認められるが、こちらはどうしても一部分割が嫌な場合は、こちらから全部分割を求めて調停を申し立てればいいのか、と学んだ訳です。

モノの本には書いていなく、非常に勉強になりました。せつないね。

 

2021-07-01|タグ:

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