小堀球美子の相続コラム

先月亡くなった父の預金を、姉が10年前から使い込んでいました。返還請求するにも時効が心配なのですが。

 使い込みによる返還請求権は、法律的には、不法行為による損害賠償請求権の行使か、不当利得による返還請求権の行使かで理屈づけられます。
 前者は、損害と加害者を知ったときから3年で、後者は、権利を行使することが出来るときから10年で時効になります。
 姉が父の意思に反して使い込んだなら、法律上父は生前その使い込みの日から返還請求が可能だったので、その時から不当利得返還請求事件の時効は進行します。この点、不法行為による損害賠償請求権なら、父かあなたが姉による損害を知ったときから時効は進行します。
 前者は、必ずしも、債権者が権利行使可能性を知っていたかは障害になりません。
 そうすると、10年前の使い込みは、不当利得返還請求事件でいくと時効の点が心配ですから、たとえば、あなたが銀行の履歴を取り寄せた日から3年は猶予のある、不法行為による損害賠償請求権でいくほうが得策です。

2015-01-20|タグ:

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