小堀球美子の相続コラム

預金等の利得について返還請求されたときの防御の方法

Bから訴えられたAはどのように反撃すべきでしょうか。
まず、相続開始前。引き出し行為がAによるものではないとBの請求を否認することが一つです。一番考えられるのは、P自身が引き出し行為を行い自分で使ったという主張。Pが認知症等でなく、身体的にもその能力があったと反証を試みます。Pに頼まれてAが引き出し、Pに渡した、Pの入院費等必要経費に使ったので不当利得はないという主張も考えられます。Aとしては、不当利得であると知らず利得したとして、現存利益の返還(利得が減少消滅した)で足るという抗弁も出せます。現存利益は時価と考えるとよいと思います。
賃料の利得ケースでは、AはPの管理委任契約により、賃料を受けとったので、不当利得はないなどという否認の仕方が考えられます。
次に、相続開始後。引き出し行為がAのものでないとの否認。ないしは、葬儀費用等に使ったので不当利得でないなどという否認の仕方が考えられます。ただ、葬儀費用は誰が支出すべきかの議論にもからみますが、少なくとも、Bの1/2への必要経費とは考えにくいと思われます。賃料ケースでも同様です。
現存利益の抗弁に対しては、Bは、Aは悪意であり、利息を付して返還すべきという再抗弁が出せます。

2010-06-02|タグ:

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