小堀球美子の相続コラム

遺留分減殺請求に対する寄与分の抗弁

相続人が兄弟3人であり、遺言で長男に全遺産を相続させるとされているとき。他の兄弟2人は長男に対して、遺留分減殺請求をしていくことになります。
このとき、長男は長年両親と同居し、両親が身体が不自由になっても、ヘルパーを頼むことなく、父の遺産形成に寄与していたとして、他の兄弟に遺留分減殺請求に対し、寄与分を控除することを主張できるでしょうか。
答えは否です。
寄与分は、家裁の審判によってはじめて決定される権利であり、これを遺留分減殺請求に対する抗弁とするのは、法技術的に困難であるからです。
違う見方をすると、相続には、遺言相続と法定相続があり、寄与分は、法定相続でなされる遺産分割協議で実際の分け方の一つの前提になるもので、遺言相続では寄与分は問題にされないのです。遺言があるときは、遺産分割協議は不要で、具体的な分け方で考慮される寄与分は登場する場面でないのです。

2010-06-29|タグ:

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