小堀球美子の相続コラム

相続預金を勝手に引き出した人へ

何度も論じていますが、相続預金を勝手に引き出した人があるとき(相続開始後と限定します)、相続預金は可分債権なので、相続開始と同時に法定相続人が法定相続分で承継しますから、勝手に引き出したAに対して、Bは不当利得として返還請求していくことができます。
これに対して、AがAが引き出してBに上げた分もあると主張したらどうでしょう。これはBの特別受益だから、持ち戻し計算をすると主張するのか。
これはNGでしょう。特別受益の計算は、遺産分割の前提として行うので、それ自体具体的権利を認めたものではないからです。
むしろ、Aとしては、Bももらっていたことを主張して、相殺の抗弁をしていくべきでしょう。
ただ、これは理屈ではそうだという意味です。いずれ特別受益については考慮されないといけないので、実質的な解決として上記のような訴訟で、特別受益が考慮されることはあります。

2010-07-23|タグ:

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