小堀球美子の相続コラム

遺産分割調停と相手方

遺産分割調停を申し立てるとき、申立書を裁判所に提出しますが、この中に、当事者目録というのがあって、申立人(調停を申し立てる人)と相手方(申立人以外の法定相続人や包括受遺者)の住所や氏名を書く欄があります(これによって、家裁は、相手方に呼び出し状を送ります)。
この相手方欄に書くべき「申立人以外の法定相続人」の範囲について、ご説明したいと思います。
まず、相続放棄した人は、この相手方欄に記載する必要はありません。相続放棄は、相続開始から3ヶ月以内に家裁に申述して行うもので、その期間を過ぎていたり、他の法定相続人に放棄を宣言したのみで家裁に手続きしていないような人は当たりません。
つぎに、相続分を譲渡した人は、相続分譲渡証書をつければ(印鑑証明書を添付する)、相手方とする必要はありません。相続分譲渡は、誰に対して行ってもよく、3ヶ月をすぎても行えます。
ときたま、法定相続人の中に、面倒くさくて、遺産はいらないよ、そんな申立しても家裁になんか行かないよと言っている人がいます。
どんなにそう言っていても、書類で相続放棄や相続分譲渡が明らかでないときには、相手方として記載すべきです。

2013-04-01|タグ:

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