小堀球美子の相続コラム

生命保険

父が、父を被保険者、契約者として、生命保険をかけていて、私が受取人だった。このとき、父死亡により、私に生命保険金が入ります。これは遺産ではなく、私の固有の財産なので、遺産分割の必要はありません。
では、特別受益になるか。
これも理屈では、受取人固有の財産なので、相続人からの贈与でなく、特別受益にはあたらず、持ち戻しの必要はありません。
ただ、生命保険は、その効果において遺贈と同様の機能を果たすために、その額が遺産の額に比して多額の時など実質的な公平をはかるために、特別受益と同じ効果を果たすべきとした審判例もあります。
上記で、受取人が「相続人」となっていたときにも同じように相続人固有の財産になります。相続人は法定相続分でこれを取得します。
父が、父を契約者、被保険者、受取人として、生命保険をかけていたらどうか。父が死亡したときには、受取人死亡により受取人の地位が相続されますから、相続人間で分け方を決める必要があります。

2010-05-13|タグ:

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