小堀球美子の相続コラム
父と長男の連帯債務
父(F)と長男(S)が相次いで死亡したとします。FにはSのほかに妻Wと長女Dがいました。
FとSは共同して家業を営んでいて、銀行から事業資金として連帯債務を負っていました。
F死亡後、Sはそのまま連帯債務の全額を負担して支払っていました。
FとSの負担部分同等とすると、SはF相続人に1/2を求償できます。そうすると、SはW1/2×1/2、D1/2×1/4ずつ、WとDに求償できます。
Sが死亡し、その子GはSを相続していますから(GのみがSの法定相続人であるとき)、GはWDにそれぞれの割合による求償権を相続しています。
Gは連帯債務の性格上Sの銀行への債務全額を相続しますが、少なくともWDにSの払った額の1/4、1/8を求償し、今後の債務についても、同じ割合でWDに負担を求めることができます。
2010-08-10|タグ: