小堀球美子の相続コラム
相続債務
被相続人である祖父と父とが家業を一緒に営んでいて、初めは祖父が事業資金を借りていたが、祖父が死亡し、家業を継いだ父が事実上返済していたというような事案があります。
父は、他の法定相続人が負担すべき債務までも、一人で引き受け、返していたという場合、問題をやっかいにするのは、父が借り換えをして、理屈の上では祖父の借金を完済していたというような事情です。
この場合、金融機関に祖父の債務の履歴を求め、事実関係を確認すべきです。今残っている借金は、名義上は父の借金だけども、祖父の借金返済のために借りたお金である可能性があります。
このような場合、形の上では父の債務だけど、祖父の法定相続人に負担を求めるべき場合があるのです。
2010-09-02|タグ: