小堀球美子の相続コラム
相続コラム?相続人が多数多地方に及んでいるとき
相次ぎ相続などで、相続人が兄弟姉妹やその子らにまで及んでいて、しかも居住地が点々としているとき、どのようにしたら自宅を確保できますか。
自宅しか相続財産がなく、その自宅に一人の相続人が住んでいるとき、問題は複雑です。
そのような時には、遺産分割調停を起こし、まず相続人に出頭を促します。遠方で来られないときなどには、他の相続人に相続分を譲渡する手続を取ってもらいます。譲渡が進むと、合意すべき相続人が限定されてきます。もし、この家裁の呼びかけにも応じないときには、家裁の調査官が出頭や相続分譲渡を促してくれます。
相続人の範囲が限定されてきたら、残っている相続人と協議します。もし遠方で来られないときには、受諾和解の方法(遺産分割調停条項案を送り、それに同意するという受諾をもらう)も取られます。
それでも話がまとまらないときには、最終的には審判で決めます。ただ、これは全員の出頭がかなわないときの最終手段で、家裁はあれこれと手を尽くし、解決の糸口をたぐってくれます。
2011-07-05|タグ: