小堀球美子の相続コラム
任意後見制度
最近銀行回りがおっくうになってきた。大家さん仕事が重荷だ。もしぼけたら私の財産はどうなるのか。
人間年を取り、体力知力に衰えを感じることは当然です。このような心配事を解消してくれる跡取りがいても、他の子供たちに不公平感を与えてしまうのではないかという別の心配も尽きません。
そういうときに、頼りになるのが任意後見契約。
自分の意思がしっかりしているときに、将来に備えて、あらかじめ信頼できる人に財産管理を委ねておけるのが、任意後見契約です。
将来認知症になってしまったときに備えて、そうなったときに開始する後見契約を元気なときに結んでおく(任意後見契約)。
それと合わせて、今から財産管理を委譲しておく(委任契約)。
また、死後にも自分の意思を貫けるように遺言を書いておく(遺言書作成契約)。
死後には、遺言を執行してもらう(遺言執行者就任依頼契約)。
このように、弁護士にワンストップで終末期の財産管理を任せることができます。弁護士は、定期的に依頼者のご意向を伺いに出向き、よりよい財産管理を目指します。
こういう制度を利用することで、将来の相続人の間にも不公平感が生じるのを防ぐことができます。
相続の問題でよくある相談は、相続開始前後、一人の相続人が親の財産を勝手に使っていたので、取り戻したいという相談です。これについては、事後的な救済ですから、全く元通りにはできない側面があります。
親として、このような相続人間の紛争を予防するためにも、任意後見契約や遺言作成をきっちりとしておくのも、一つの責任の果たし方です。
当事務所では、このようなご相談にも精通しており、必ずお役にたてます。ぜひとも、ご利用いただければと思います。
2013-11-27|タグ: