小堀球美子のひとりごと
スポットライトについて
人生でスポットライトを浴びる場面などそうそうありません。
仕事や学業で成功したとき、私生活でアクセントとなる出会いや別れがあったとき。
そういうトピックスではないような気がします。私の言うスポットライトとは、毎日の中で、そこだけ自分の中で取り上げられ、絵画のように残っている場面です。
私的には今まで一度だけ、絵画のように自分の内面に残っている場面があります。
弁護士になって1年とちょっと、勤務弁護士をしていましたが、少しの間仕事を休んだことがあります。
その間に、司法研修所のクラス会がありました。
少し早く会場に行き、私が一番乗りでした。そのとき、高いビルから太陽の光を浴びた町並みが静かにたたずんでいる光景を見たとき、今まで感じたことのない感動を覚えました。
時代が一つ終わったという気持ちと、それでも日常が流れている、その中に少しの希望を見いだした時なのだと思います。
そのような場面がそれ以来まだ一度もありません。
あと何十年生きられるか分かりませんが、今ひとたび、そのような場面に立ち会えることを思い、その当時の自分に嫉妬しています。
2019-10-01|タグ: