小堀球美子のひとりごと

「普通」「運用」の抗弁について

今時は、家裁の調停でも、電話会議が普通で、遠い家裁に現実に参ることはなくなりました。
 
当然私も地方の家裁と電話などで交信することがあります。

東京家裁は、ああ無情で、現実に分けられない相手方が住んでいる不動産を売って分けるなどと言い、住んでいる相続人にたいへん冷たいです。弁護士になりたてのころは、それに違和感を持っていたのですが、理屈で考えて平等な遺産分割をするなら致し方ないと、今は思っています。

ところが、地方の裁判所では、代償金がこれしかない。あとは売って分けるまではしないのが普通だとか、当裁判所の運用だとか言うのです。

私はそれは偶然変な人に当たったと思ったのですが、何件か続いたので、あるいは、東京と地方のスタンダードが違うのだろうかと考えるに至りました。

それと、以前に、養育費の調停を行っていたとき、私が、親が離婚しているのだから、大学に行けなくても仕方ない、と発言したら、それを公式に言えるのかっ、と調停委員に怒られたことがあります。大学で何をしたいかが重要で、みんなが行くから、行けないなんて可哀想という風潮は間違っていると思うのですが。

ときどき、裁判所の方が、普通はこうだとか、こういう運用だとか、言うのですが、私は、普通でなくて相済みませんと頭を下げるばかりです。

2023-03-02|タグ:

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