小堀球美子のひとりごと

オオタニサンについて

日本野球界の至宝どころか、世界のベースボール界唯一無二の至宝、オオタニサンがピンチです。公私ともに頼っていた親友のようなスタッフに裏切られて、さぞかし苦悩していることでしょう。

しかし、このような事態は必然だったとも言えるのではないでしょうか。

野球のプレーでも一流、人間的にもすばらしい人格、人のあしらいが誠実で神的・・・そんな人って本当にいますか?

オオタニサンを嫌いな人はいなくて、私もこの人と同時代に生まれてよかったと思いました。しかし、ちょっとのことでつまずくと危ういなとも思っていました。万全な人格と思われると言うことは、少しのほころびでも、人は「そんなのオオタニサンではない」と言うでしょう。

思うに、オオタニサンのこの一件は早く学べてよかったのではないか。もっと成績を残して、非の打ち所のない神のような存在になってから挫折を味わうよりよかったのではないか。

受験生の頃、友だち同士が、「人間トータルでは、いいことと悪いこと平等に起きる。全部いい人生なんかない」と女の友だちが言って、「それは今まで幸せに過ごした人が言うことだ。人生は不公平だ」と男の友だちが反論して言い合っていました。

私は傍観していたけれど、黙っていたのは、若いのに的を射たことを言い合っている友だち同士がエラすぎて、口を挟む暇などなかったからです。

オオタニサンはどうだろう。今まで彼の素質と努力が凄すぎて、たくさんのタイトルを得たけど、「今まで幸せすぎた」のではないか、「人間としていいこと悪いことトータルでは平等に起きた」のではないか。

遅かれ早かれ、オオタニサンは挫折を味う必要があったのかもしれない。

だから、是非、オオタニサンは人間宣言をして、フィールドに自ら降りて、めんどくさい、チームメイトとの直接のコミュニケーション、球団幹部とのビジネスとしての折衝、マスコミ対策を這いつくばっても地道に成し遂げてほしい。

もう、めんどくさい人間関係の緩衝材になってくれる人はいない。自分自身でめんどくさいことを地道に行うほかない。そこからもう一度、谷川岳の谷底のような底辺から、頂上に是非至ってほしい。

2024-04-01|タグ:

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