小堀球美子のひとりごと

借地にかかる紛争について

借地権に関わる紛争の相談が増えています。

相続紛争に比べ、その割合は低いのですが、ニーズに応えようと、借地関係法令の勉強を改めて進めています。

借地法はその歴史は大正時代に遡るのですが、昭和16年の改正では、借地の上に借家が建てられることが多かったので、借家人が戦地に赴いたとき借家に住む家族が追い出されないように、借家人を保護するためにはまずは大家さんの権利を保護しようとした事情がありました。そして、土地所有者に自己使用などの必要性がある(正当事由)以外は、借地権を存続させようと土地所有者の更新拒絶を制限しました。こうして、借地は半永久的な権利を得たのです。

昭和のバブル景気で、土地が高騰して普通の人は郊外にしか自宅を買えなくなりました。そこで、地主が安心して土地を貸せる仕組みが望まれて、借地借家法の定期借地権が生まれたのです。

借地借家法は条文こそ少ないけれど、よく読んでみると様々な紛争を予防しようと努力しています。それでも紛争が生まれるのですから、その解釈をきちんと出来るよう努めていかないとならないと思いました。

2019-08-21|タグ:

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