小堀球美子のひとりごと
本人訴訟について
ときどき、弁護士を代理人として付けないで、自分で訴訟提起して書面も自分で書き、裁判所に自分で通ってくる人がいます。このような訴訟を「本人訴訟」と言いますが、今日はその今昔についてです。
私が駆け出しのころは、裁判官はそれは本人訴訟の人に冷たく、被告代理人が一応合理的な答弁書を書くと、たいてい1回で結審してしまうことが多かったように思います。おそらく、そのあと、裁判を受ける権利などと言う議論があって、本人訴訟でも裁判所は丁寧に行うようになったと思います。
最近では、裁判所は、本人訴訟の本人にはあまりモノを言わないのに、一方の代理人であるこちらに勢いづいてぎゃんぎゃん言ってきます。弁護士だからこのくらい言ってもいいんだという感じ。
あるとき、キャリアさんが本人訴訟の相手方代理人である私に「民法ですよ。民法で決まっていること争ってもしょうがないじゃないか」などと言ってきました。私が「ご無理ごもっとも」と言ったら、すごく怒っていました。
なんかさあ、度胸がないんだよね。
有名な裁判官さんは、裁判所と果敢に争っていて立派と思うけど、この人の問題は素人相手にムキになったことだと思います。この人たちの争いなんてつまんねと思うけど、それでもとても度胸のあることだと思う。それだけでエラいと思うので、是非頑張ってほしい。
2024-01-11|タグ: