小堀球美子のひとりごと
精神力について
まだまだ駆け出しのお姉ちゃん弁護士だった頃、私の心臓は弱く、いつもくよくよくよくよしていました。
おばさんになって、経験も積んで、とても精神力が強くなったと思います。たいていの不安も一日で解消されるようになりました。
私の強靱な精神力、などと、思っていましたが、様々な事態に直面したお客さんの精神力を考えると、自分もまだまだと思います。
私は、仕事で事件に直面していますが、お客さんは自分のことです。
それはそれはつらい気持ちを持っていると思います。若い夫婦の離婚、熟年夫婦の離婚、たとえば、どちらが大変ですか、と聞かれることがあります。
主婦が、日中暗い自宅のキッチンで、どのような気持ちを持って、もんもんとしているか、どちらがつらいなんてことはありません。
そのつらさに心を寄せる弁護士でいたいと思います。奇しくも、修習生になろうとする頃、人の痛みの分かる弁護士になりたい、と言っていたお姉ちゃんの心根を私は偉かったと思います。
2011-05-02|タグ: