小堀球美子のひとりごと
虎徹について
新撰組のヒーローと言ったら、近藤勇、土方歳三、沖田総司ですが、私はいわゆるイケメンが苦手なこともあって、近藤勇が好きです。
土方の肖像は残っていて、確かに色男ですが、沖田は早世したので美少年だったと伝説化している一方、実物は衣紋掛けのような肩をしている無骨な人物であったようです。
近藤勇が好きなのは、コンプレックスを持っていた、その為斜の側面を持っていた、成り上がりである、身分不相応な虎徹など持っている、というアンバランスなところがあって、とても人間味のある人物だからです。
江戸の試衛館の道場主をしていたころ、幕府の剣術師範に取り立てられることになりましたが、それがどういうわけか取り消されたときの、落胆ぶりなどを伝記や小説で読むと、とても人間くさく、魅力のある人物に写ります。
その近藤勇が携えていたのが名刀「虎徹」だそうです、講談などでは、近藤勇の「今宵の虎徹は血に餓えている」という台詞が有名です。
しかし、所詮近藤勇。「虎徹」も偽物ではなかったかという説もあるそうです。
近藤勇が「虎徹」を虎徹にした、その経歴が地味であったからこそ、その立身出世ぶりに非常な魅力を感じるのです。
2018-08-21|タグ: