小堀球美子のひとりごと
川原湯温泉について
草津温泉に行った2日目、後一泊するのですが、一日時間があります。何をしようかと思いましたが、公共の湯につかるのも、なんどもしていることなので、目新しくなく、興味がわきません。
ちょうど、長野原草津口から一駅戻ったところに、川原湯温泉があったことに気づきました。
川原湯温泉は、話題になっている八ツ場ダムが完成すると水没する予定の温泉郷です。温泉郷がどんな状況になっているか興味がわき、行ってみることにしました。
川原湯温泉駅で下車したのは、わずかに4人。駅前にタクシーも駐まっていない小さな駅です。
駅から歩いて15分くらいのところに、温泉郷?らしいものがありました。川原湯温泉はこのように生まれ変わりますとパネルが掲げられていました。営業している温泉宿は4?5軒で、多くの温泉宿や土産物店などが廃屋の状態で放置されていました。
長い歴史のなかで、ここの住民たちは、ダムを受け入れ、町の再生を願ったのでしょう。古い温泉宿が目立つのも、建て替えても、いずれ代替地への移転を余儀なくされるから、修理修理でどうにかもたせてきたのだと思います。そして、ダムが完成したときの生まれ変わった町を思い描き、パネルにして形にしていたのだと思います。
住民の中には、代替地完成を待てず、他の町へ移転した人も多いと聞きます。ダム建設を進めるにしても止めるにしても、町は元には戻りません。人口増加も望めないのだろうと思います。
国の政策に翻弄されるのは、沖縄の住民たちも同じです。その土地の一人一人の生活を、知る努力をすることは、同じ日本人として礼儀であるとさえ思いました。
建設中の橋の様子です。
2010-01-06|タグ: