小堀球美子の相続コラム
使い込み事案の落ち着きどころ
遺産である故人の預金を、法定相続人の一人が使い込んでいた?!
これについては、その引き出しが故人の意思に反したなら、故人が返還請求権を有し、これを相続して請求することが出来ます。
この返還請求権は地裁で行使するべきですが、本当に勝つ見込みがあるのでしょうか。
勝つ見込み、とは、つまり実際にお金を手にできるかだと思います。
この手の事案は、家族間のものなので、和解で終わることが多く、その中で満額ではないものの、ある程度は戻ってくると言うのが実感です。
もし、相手に全く資力がないとき。
仮に勝訴の判決をもらっても、実行されなければ意味がありません。
遺産としてほかに不動産や株式など、遺産分割をしないとならない財産があれば、それらを分けるときに、返還請求権も財産として把握し、代償金に代わるものとして利用すれば、実際の満足にもつながります。
2014-10-31|タグ: