小堀球美子のひとりごと
目的について
ときどき、人生なんて、たかだか80年しかないのに、なぜ人は懸命に生きるのかと、哲学的な考えをすることがあります。
生きることがつらいと訴える人を前に、なぜ、生きるのか、答えに窮することがあります。
今朝の読売新聞の人生相談のページに、心の病で母に頼り切っている男性が、家事を一手に引き受けてくれている母の手伝いもできない、こんな状態で残りの人生、とりわけ、母が死んだ後の人生を生きていけるのかという相談がありました。
その人の母は、「人生は1回きり。自分の人生を全うした時、神様が迎えに来てくださる」と言うのだそうです。
深遠で、的確な回答です。神様は公平に人間を見ていて、人生を全うした人にだけ、お迎えに来るという、何という荘厳さ、慈しみなのだろうと、この言葉を噛みしめました。
長い人類の歴史の中で、一人の人の人生など、芥子粒のようだけども、それを全うした人にのみ訪れる深い愛情をはじめて知った思いでした。
2010-07-06|タグ: